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2016年02月03日(水)

阻害要因1 施肥2 [寒蘭の勧め(旧)]

施肥の問題について語る前に

土壌の「三相構造」を聞いたことがあると思うが、土壌は固形物の固相、水分の液相、空気の気相の三相に区分される。それぞれの割合を示したものが三相構造だがこの三相の割合が異なると作物の生育も違ってくる。一般的な土壌は固相40%:液相30%:気相30%である。

また水の種類は性質によって3つに区分される。
重力水=土壌中を重力によって移動する水(概ね24時間で鉢底から流れ出る)
吸着水=壌の吸着力によって保持されている水
毛管水=土壌の粒子間に保持されている水
ちなみに三相構造の液相は重力水を除いた吸着水と毛管水を足した物になる。

未熟な土壌で固相割合が高いと保肥力や排水性が劣り作物は良く育たない。三相構造は一般には土壌が熟成するにつれて土壌が単粒構造から団粒構造と変化することによって孔隙(すき間)が増え植物に有利な構造となる。




寒蘭の土は直径2mm以上の礫が使用される単粒構造の礫耕栽培と考えられるが実際は大きな粒の表面に砂やシルトや粘土が付着したい団粒構造とも言える。このあたりは用土の作成方法で人により大きく違っている。
一般に単粒構造よりも団粒構造の方が保水性と保肥力が高い。
寒蘭の用土は一般的な団粒構造ではないにしても大きな礫を使うことで擬似的に団粒構造にしてきたのだろう。
先人が創意工夫してこういう形になっていると思うが、土壌としては基本的にはシルトや粘土の存在が重要で見た目だけ団粒構造にしても意味が無い。

土壌水分には毛管水があり水分移動が上から下という移動でばかりでなく下から上または横から横へと移動している。いわゆる毛管現象だ。この毛管現象により根に水が長期にわたり供給される。またこの水の流れにより肥料成分も移動する。

土壌はシルトや粘土が存在することにより毛管水が多くなり毛管現象も活発となる。


注)粘土(粒径が1/256mm以下)より粒が大きく粗いもの(粒径1/16mm〜1/256mm)をシルトと言う。

私の用土作成については今までに何度も紹介した
この中で多くの方に興味を持って見て頂いたがほとんどが個別の土を何を使っているかにとどまったと思う。
私の意図としては作成過程・作成方法・粒の大きさ等見て欲しかった。

上にリンクしたYouTubeの動画でもダケ土作成も篩でふるうものの微塵(シルトや粘土)は出来るだけ残している。市販土は袋から出してそのまま混ぜている。最終的にはタンクに入れて散水しているが湿らしているのであって洗浄はしていない。

かつて私に土作りを教えてくれた先輩はそれぞれの土を微塵が無くなるまで何回も洗浄していた。ダケ土においては角が取れるまで洗っていた。

植え付けるまでに用土はしっかり馴染ませる。散水し後日キトサン(キトチンキ1000倍液)と微量のHB101液を潅注しているが、その効果の程は不明だが、前もって散水して土を湿らしておく効果は高い。これによって礫のまわりにシルトや粘土がしっかりと付着している。

こちらは植え付け時の動画だが前もって用意した土は5mmの篩にかけても微塵はあまり出ない。
それとさらに重要なことがある。ここ何年かは表土(0.5センチ前後)は5mmで篩った土をのせているが、以前は下から上まで同じ大きさで植えていた。

入門当初は教えられたように大中小に分けて底は大粒、中は中粒、上部は小粒で植えていたが、なぜそんな毛管現象を途中で絶つような植え方をするのかとすぐにすべて同じにした。

現在では小粒の表土を使っていることもあるが、鉢底は篩から気持ち大きめの粒をつかんで入れている。それでも8割は同じ大きさの用土だ。
これによって水回りと肥料回りが良好だ。

Posted by woods at 2016年02月03日(水) 07時11分   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

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