new Woodynote

    Woods@管理人のブログです。

2

2024


        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29    

検索


カテゴリーリスト

2024年02月27日(火)

今日の植え替え [蘭菌活栽培]

ブログを続けていくと言ったが、技術的な事柄は過去記事に掲載しているので今更という感じになると思います。
今回から視点を代えて蘭菌サイドから見た話にしたいと思います。

蘭菌は蘭の種類によって異なり、寒蘭の蘭菌と近接種の春蘭の蘭菌が同じと言うことは無い。風蘭の蘭菌も異なった種類だ。このあたりの研究はあまり進んでいないが、以前風蘭の論文を目にすることがあった。風蘭という種は世界各地に分布していて、少しずつ変異があるが、全て共通の蘭菌を持つというものだ。最初の原産地で獲得した蘭菌との共生を保持したまま全世界に分布したようだ。寒蘭や春蘭も同様だと思う。原産地の東南アジアで獲得した蘭菌との共生を日本に北上するまで維持し繁殖してきたのだろう。エビネ蘭は日本原産なので共生菌はもともと地元に有ったようだ。

画像(290x193)・拡大画像(1200x800)

画像は令和2年7月に採取した山苗だ。2年で植え替えしているので、今回で3回目の植え替えになる。

画像(290x193)・拡大画像(1200x800)

こちらも同じように3回目の植え替えだ。この時点でプラ鉢へ植え込む。
山苗は山から採ってきたまま、根は洗浄せず山の土が少しでも多く根の周りに残る状態で植え付けている。出来るだけ蘭菌を傷めたくないからだ。
植え付け後は、最初余分な微塵が流れ出るようたっぷりと潅水する。その後重力水があらかた切れる数分後軽く2回目の潅水をする。続けて如雨露でタチガレエース液剤とキトチンキ(キトサン)各500〜1000倍液(HB
-101数滴入り)を潅注。薬液が濃い場合は重力水がある程度残っている時にやり、薬液が薄ければ重力水がある程度無くなってから潅水している。


画像(290x193)・拡大画像(1200x800)

蘭菌をできる限り傷めないように根の消毒は最小限にしている。
タチガレエース液剤は、当初はフザリウム菌や立枯れ菌の特効薬として使われていた。蘭菌が属するリゾクトニア菌類には効果が薄かった。キトサンはフザリウム菌の胞子に特異的に効き腐敗病の予防効果が高いことから混合している。(キトサンは別途液肥との混用で年数回潅注すると根圏微生物層の調和をはかって色んな病気の発生を抑えている。寒蘭菌との相性も良い。)
自分は地上部の消毒にバリダシンを散布しているが、この農薬は稲のもんがれ病の特効薬として使われていた。もんがれ病はリゾクトニア菌なので蘭菌には殺菌力が高いと思う。そのため絶対に潅注してはいけない。

画像(290x193)・拡大画像(1200x800)

山苗は4年目にプラ鉢植えしてからの植え替えも同じだ。

画像(217x290)・拡大画像(1200x1600)

この株は6年生の黄金葉。
黄金葉だったので生育が遅かったが、今年は花が見られそうなので陶器鉢に植え替えた。これも植え付けの処置は同じだ。蘭菌をできる限り傷めないように、農薬の潅注は植え付け時の1回のみだ。ただし、腐敗病が流行った頃は年に3回ほど農薬を潅注していた。その程度の回数であれば根の中にある蘭菌(ペロトン)から再生している。根を一晩薬液に漬け込むようなことをすると根の中にある蘭菌まで根絶やしにしていると思う。

途中、根痛みしている場合は傷んだ上部の正常なところで切り戻している。カスカスで針金根だけになっているところは、カスカスな部分をこさいでとり針金根の状態で植え付けることもある。正常なところで切り戻した場合はタチガレエースの効果で切り口は治癒する。心配な場合は癒合剤を切り口に塗布すると良い。植え替え時は目に見えない傷も出来るが、タチガレエースはそんなところにも効きまた一種のホルモン的な作用で発根も促進するからその後の根の発育は良い。自分は薬液にHB−101を数滴垂らして混ぜているが、それが効果が高いとは思わない。キトサンやHBはあくまで土作り資材だ。

Posted by woods at 2024年02月27日(火) 19時51分   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

コメント

コメント投稿フォーム

名前:(この情報をCookieに保存させたい場合にチェック)
メールアドレス: (表示はされません)
URL: (名前にリンクされて利用されます)
コメント:
パスワード: (削除時に利用)

トラックバック

トラックバックURL

http://www.tosaran.com/ablog5/tb.php?ID=2102

ページのトップへ ページのトップへ

最近の記事

最近のコメント

リンク集

RSS1.0

[Login]


powered by a-blog
Copyright (C) 2014 Tosakanran's Site Woodynote All rights reserved.