2016年02月11日(木)
阻害要因3 低温と高温2 [寒蘭の勧め(旧)]
凍害は根に障害が現れるが、根が凍ってしまい溶けてもすぐには解らない。2,3ヶ月後に植え替える時にすべての根がズタズタになってしまっていて凍害があったと解る。
また、それとは違って春には問題ないが秋になって同様の状態になっていることがある。なぜこんなになっているのだと不思議でしかたないときがある。
今のところ想像でしかないが、これは寒蘭の根は凍結被害を受けなくても蘭菌が寒でやられた結果、蘭菌の皮層内ネットワーク(菌糸が細胞壁に穴を空けてペロトンを連結している)に他の雑菌が侵入し根細胞を腐敗させてしまうためでなはないだろうか。夏場の高温で蘭菌が死滅しても同様の結果だろう。
蘭菌の説明はブログのどこかでしていたと思うが見当たらない。
蘭菌は通称で、蘭の根と共生するものはラン菌根菌(担子菌であることが確認されている)と言う。
ラン菌根菌といっても寄主それぞれに(ランの種類ごとに)固有の蘭菌があるようだ。例えば春蘭は椎茸菌、ナギランはシメジ菌、寒蘭は松茸菌とかだ。ただ詳しく調べられていない。またフウランの蘭菌は日本に自生している物と南米に自生している物とでも同じ種類のようだ。
ただ椎茸にも歪で肉薄のものから丸くて肉厚の物まであるように変種が様々有る。寒蘭の蘭菌も産地により坪によりいくらかは変異していると考えられる。そのため蘭菌の性質によって蘭の生育も影響されていると思われる。実際栽培しているとある坪の物は生育がすこぶる良いがあるところのものはいくら採ってきてもどれも良く育たないと言うことがある。
これが蘭栽培を難しくしているのではないだろうか。例えば「払い越し産の蘭菌は暑さに弱など」のように同じように栽培していてもその産地の蘭だけが根が悪くなると言うことが考えられるのだ。
Posted by woods at 2016年02月11日(木) 06時33分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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