2014年05月22日(木)
秋芽2 [最近の蘭舎(旧)]
この芽はどちらだろうか?
私は秋芽だと思うが・・・
秋芽の定義が曖昧なのだが、12月〜2月は通常では葉は伸びてこないのでこれを境にして11月までに葉芽となった物が秋芽で、3月以降葉芽になった物を春芽としたい。
それと葉芽が確認できるのは肉眼では1〜2センチ程度伸びて土を切ってくる頃だが、実際はもっと早い時期に伸び始めているのでその点も考慮する必要がある。
それらを考えると「この芽は秋芽になるだろう」と言うことだ。
逆に言うと春芽はここまで伸びていないと言いたいのだが。これはまったく間違っているかもしれないが、次に説明することに関係するのでそう仮定して話を進める。
右の画は、何度も紹介した「カンラン 寒蘭の美と栽培 誠文堂新光社」の42ページである。
花芽分化を説明している画だが「花芽となるのは下から3、4個目くらいの脇芽である」、そして「その下の芽はすべて将来葉になる芽であり、同じバルブから翌年以降花芽が出る場合は必ず今年花芽となった芽の上にある脇芽が花芽となる」とある。花芽と葉芽の関係を示している。
花芽はそれが出来る位置関係が葉芽との間にあることから春芽の出方に花芽の付き方が影響しているのではないかと思う。
花芽が花芽分化するには時期的なもの特に貯蔵養分が大きく影響していることから、葉芽が早く出た場合は花芽分化に悪影響があるため、春芽を遅く出しているのではないだろうか(早く伸ばさない)。それがブレーキがかかることではないだろうか。
(花芽分化については旧ブログにまとめている。
花芽分化〜
花芽分化8)
*クリックしても全部は出ないので「花芽分化」で検索してみて下さい。
寒蘭は新芽が早く出た場合は新芽に栄養を取られることから親バルブが花芽を付けるようにならない可能性が高い。またエビネなどのように新芽が早く出ても新芽が花芽分化するほどバルブの充実が期待できない。寒蘭の場合、新芽が早く出ることは子孫が残せないことに繋がる。そのため新芽を遅く出す方向に進化したのではと仮定するとこのブレーキも納得なのだ。全然見当違いかもしれませんが私の考えです。
Posted by woods at 2014年05月22日(木) 19時49分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 2 )
コメント
植物をよく観察していると何某ら規則性があることに気がつきますね。どうしてそうなるか理解できたら植物はコントロールできるのですが、なかなかどうしてかが解らないです。
私は日々あれこれ頭を悩ませています。
葉芽と花芽分化の微妙な関係中々深いものがありそうですね。
小生、今、七時頃からビニールハウスで、スイカの受粉をしています。12本植えています、1本のすいかから蔓を四本伸ばし、そのうちの二本に実をならしますので、4枝2果取りという方式です。二本の受粉日が同じ日なら二個とも同じ大きさに育ちますが、雌花のつく日がずれた場合、受粉日の遅い方の玉太りが悪いです。早く受粉した方に養分を取られるので、遅い方の玉太りが悪くなると、単純に考えています。woodsさんの言う通り、「植物は不思議ですね。神秘の宝庫です」「神秘の宝庫です」はまさに至言ですね。
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