2015年07月10日(金)
葉芽より花 [最近の蘭舎(旧)]
この時期は新芽の真っ最中だが、この頃には花会に向けていろいろとしないといけないことも多い。
肥料を沢山やって芽を大きくすることは容易だが、花を考えた場合葉が大きくなりすぎるのは良いことではない。また肥料のやり過ぎは芽数を多くしてしまう。時期的な作業として芽の間引きは言うまでもないが、暴れた葉や傾いた株の姿勢直し等やっておくと良い。
自分はいろいろとやってきているが現時点で容姿の整った株をいくつか紹介する。
[古都]
古都は立ち葉だと思っている人も多いが、成熟が進むと葉は垂れてくる。ここまでの姿にするのは何年もかかっている。
[緋の舞]
この株を緋の舞だと言っても信じてもらえない。
緋の舞は本来はこの葉姿だ。私が初めて見たときは(この株はもちろん命名株だが)花は葉上高く上がっていた。
色は良いが葉に隠ると言うことで人気が無くなっている。
[濃紅一文字]
今年こそは命名できるだろうか。
そこそろ大株に仕上がった。
[緋月]
これは葉が展開しすぎて大垂れ葉になってしまった。
立たす手立てが必要だが・・・どうしたものか。
[土佐小町似の紅]
これもそこそこに仕上がった。
実績が出来ればこれも命名したいと思っている。
土佐小町の様な花色なので発色が難しいが。
[金紫鳥]
今年は休ましたいと思っているが、他の花が良くなかったら最後には大御所の出番になるかもしれない。
Posted by woods at 2015年07月10日(金) 20時42分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 4 )
コメント
寒蘭に分類される蘭は現在でも中国雲南省や台湾にも分布しています。日本には南から入ったことが推測されますね。日本の分布の南限は屋久島かな?
寒蘭の祖先が亜熱帯の東南アジアだったとは知りませんでした。というか考えもしませんでした。暖かく湿気が多い地方からきたということは栽培の一つのヒントになりそうです。そして立葉の要因にも大変参考になりました。
こんばんは
寒蘭の祖先は亜熱帯の東南アジアあたりだったようです。日本の気候では葉が出て親になるのに十分な温度ではなくて初夏に芽が出ても完全に成長しきらずに冬に至っているようです。成長途中で止まってしまうと言うことになるとどうしても立ち葉になってしまいます。
育成途中ではなく、ある程度成熟されていないと本来の姿とは言えないのですね。もちろん個体差はあると思いますが。古都を花会で見た際に自分のものとずいぶん違うなと思っていました。蘭を育てることは根気と一朝一夕ではいかないことがよく分かりました。※全体像が分かる写真はいいですね。機会あれば他の蘭の容姿や見た目の特徴などもアップして下さい。
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