2014年05月31日(土)
白い根 [最近の蘭舎(旧)]
植え替えしていて白い根があると不思議なことに嬉しくなる。
白い根の蘭と茶黒くなった根の蘭とは生育には大きな違いは無いのだが・・・・
むしろ少し茶色いくらいの根の方が良く育っている(ただし根被のみの場合の話)。
私の場合白い根は山採りして間もない苗に多い。
これらの蘭は一昨年の7月に山から採ってきたもの。
根を茶黒くしている原因は根圏微生物群の活動の結果、微生物の死骸や微細な土壌・残渣などが根被表面に付着または死滅して海綿状になった根被組織へ沈着することによる場合が多い。
山苗の根がなぜ白いかを考えると・・・
新しい根は最初微生物はいない。伸長が進むにつれて徐々に増えてくる。この微生物はどこから来るのだろうか。一般に作物の根圏微生物は植えられた土壌からよりも種や苗から由来するもののほうが多いそうだ。寒蘭は無菌の土に植えるのが普通なので土壌からではなく親バルブや根由来のものがほとんどだろう。
山には根を茶黒くする微生物が居ないのか、山苗は蘭菌の働きが活発なため他の微生物か活動できないのだろう。
逆になぜ白くならなくなるのかは、
蘭舎で何年も過ごすと山苗の時と根圏微生物の種類が違ってきて、蘭舎の環境に合った微生物相に変わってくるのかもしれない。特に近年は温暖化による夏場の猛暑、これの微生物相への影響は大きいと思う。
Posted by woods at 2014年05月31日(土) 17時56分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
トラックバック
トラックバックURL
http://www.tosaran.com/ablog5/tb.php?ID=38