Woody note

土佐寒蘭の栽培を趣味にしているWoods@管理人のブログです。

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2011年08月27日(土)

ラン菌の働き [寒蘭の勧め]

画像(300x240)・拡大画像(1200x960)

二年生以上の成熟した根にはこの画像のような、デンプン粒?(未確認)の詰まった細胞が見られる。これは葉が正常で枯れたりしていないバルブの根に多くあり、葉が枯れたり痛んだバルブの根にはほとんど見られない。

画像(300x240)・拡大画像(1200x960)

この細胞は中心柱まわりには全体的に多くあるが、周辺には少ない所やラン菌ペロトンと混在している箇所がある。

画像(300x240)・拡大画像(1200x960)

ペロトンは果たして外部から栄養を取っているのだろうかと言う疑問が出てきた。蘭の根には毛細管がないためラン菌の菌糸が根被の外部に出て水や無機物の吸収という役目を果たしていると言われているが、成熟根にはその痕跡が見あたらなかった。1年生の根には無菌の根に外部からラン菌が侵入して増殖するとき菌糸が見られ、2年生の若い根に僅かに確認できたが、成熟根では外部に確認できなかった。(成熟根で根の外部に菌糸のネットワークがないと決めつける訳でなく、あるとは思うが簡単に見つからなかった。農薬散布の影響で用土中に菌糸が少なくなっているのかもしれない。)

成熟根ではラン菌自らが外部から栄養素を取り込み増殖する(一部はあるかもしれないが)のではなく、蘭の根が吸収した無機物や葉で光合成したデンプンを栄養として増殖しているのではないだろうか。(最終的にはペロトンは分解されて消化吸収されるようだが。)

画像(300x240)・拡大画像(1200x960)

【デンプン粒とペロトンが混在している場所の拡大】
ペロトンや菌糸のまわりでデンプン粒が小さくなっているように見える。


画像(300x240)・拡大画像(1200x960)

色々観察して思ったことだが、
何らかの障害や管理不良で葉からのデンプンや根からの水や無機物・有機物の供給が無くなるとラン菌は簡単に死滅するのではないだろうか。それと同時に皮層も破壊され死に至るのでは。

バルブが古くなって根が枯れていくことは仕方がないことだが、栽培管理が悪くてラン菌を死なせてしまうと、皮層も簡単に破壊され死滅するのではないだろうか。(もともと完全な無菌状態で根を出せば、こんな心配はないと言われそうだが、どんなに農薬で消毒しても無菌とはならないようだ。)

【補足】
寒蘭の1年生の根は最初ラン菌のない無菌状態であり、外部からラン菌を取り込もうとする。
鉢や用土、肥料等にラン菌がいない場合、親の根から伸びた菌糸を取り込む。薬液の散布や灌注で用土内に張った菌糸が死滅しても、親の根の皮層細胞内のペロトンが菌糸を再生し新根まで到達する。
1年生の根は侵入してきたラン菌が一つでもあるとそれを増殖し増やしていく。数年経った成熟根はペロトンとなったラン菌で多くの皮層細胞が埋まる。

Posted by woods at 2011年08月27日(土) 14時22分

コメント

こんにちは
花芽はやっと出そろってきました。出が悪いかなとひやひやしていましたが少し遅れたものの昨年並みといったところです。

ラン菌の菌糸ですが、時期が悪いのか消毒が効いているのかなかなか見つけることが出来ません。
イメージとしては、皮層内にラン菌(ペロトン)が見つかれば、直近の根被の外壁にはびっしりと菌糸がはびこっていると考えるのですが、根が古くなるほど見つかりません。
新しい根では頻度は低いですがペロトンの初期型が見られるところでは、外部に出た菌糸らしきものがちらほら確認できます。ただ、こんなんで栄養が取れているのかなと思うほど少ないです。3,4年経った成熟した根ではペロトンの末期型が中央部の半分から外の細胞には空きがないほどびっしりと詰まっているのを見ることができます。その外側に菌糸は確認できません。
これがどうしてなんだろうと不思議でならないです。

このあと、アップしようと思っていますが、ショウガ根では凄い物が見られます。明らかに外部から栄養を取っているようです。

woods 2011年08月28日 14時33分 [削除]

こんばんは 
花芽はそろそろ出揃いそうですが予測より2〜3割少ないようです。
成株でも成長している根の最先端の白いところ、成長点付近? にはいると思いますよ。

N 2011年08月27日 19時10分 [削除]

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