2013年09月24日(火)
発色法2 [最近の蘭舎]
発色の原理は先に述べたようなことですが、実際は上手く行かないことの方が多いですね。
その大きな要因が花弁の細胞内にできる葉緑体(細胞内の葉緑素の塊)が多くなることだ。
花弁の色は桃や黄の色素の入った細胞と透明な何も入っていない細胞(あるいはその中に葉緑体の入った緑の細胞)がいろんな割合で混在していることによって決まる。
葉緑体が多くなるに従って花は濁ってくる。
完全な桃花はピンクの細胞と透明な細胞だけで葉緑体の入った細胞は見られない。飛燕などの紅花はピンクの細胞と葉緑体の入った細胞が混在しているが色素の入った細胞の絶対量が多い。
画像は夏に導入した棚下散水を花用に再度設置したもの。
一つは乾燥防止だが、タイマーで早朝散水することで夜露効果を狙った。
私は夜露効果は「花を野外に置くことで、花の温度が低く保たれた状態のなかで紫外線が当たるため発色が良くなる」と考えている。色素が増えるとともに低温に置くことで葉緑素の発生が抑えられているのではないだろうか。
こちらは第三蘭舎
上の第一蘭舎よりも1時間ほど早く朝日が当たる。
桃色系の花を置いてみた。
ここだけは一枚多く遮光している。
Posted by woods at 2013年09月24日(火) 22時14分
コメント
おはようございます。
光障害で葉緑素が分解されることがあり、日を当てることは一つの対策だと思います。
それと15℃以下の低温でも葉緑素は抜けてきますね。
蕾が太るにつれて白くなるのは色素が含まれている細胞が大きくなるので薄くなっているだけの場合もあります。
こんにちは
私の経験から豊雪や白鹿・白金鵄等は、夜露にあて朝短い時間太陽の直射光を取る事で葉緑素が抜けるように感じます、つぼみの時、黄緑色をしていても、つぼみが伸び上がってくるとだんだん白くなってきます。
そして白金鵄等は軸が赤くなってとても綺麗に咲いてくれます。
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