Woody note

土佐寒蘭の栽培を趣味にしているWoods@管理人のブログです。

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2011年08月24日(水)

根被の働き2 [寒蘭の勧め]

澤先生が【消化中の根菌】と言っていたものは「皮層の細胞内に菌糸が侵入し、中でとぐろを巻いたり鞠のようになったりと変形し、ペロトンと呼ばれる構造を作る。最終的には菌糸は分解され、植物に吸収される。共存期間中には物質交換も行われ、基本的に無機栄養も有機物も菌から植物に移行する。」というペロトン(菌毬=キンモウとも言う)ですが、今までの観察の中で初期の段階であるもの、成熟途中であるもの、成熟していると思われるものの3タイプ(便宜上タイプ1、タイプ2、タイプ3とします)を確認しました。

画像(123x300)・拡大画像(413x1000)

今までの観察の中では、新芽の根(8月まで)には3タイプとも見ることは出来なかった。外部から侵入してきたと思われる菌糸は、数は少なかったが見つかった。2年生以降の成熟した根には外部から侵入したと思われる菌糸は見つからなかった。

タイプ1は2年生の根に多く、3年生、4年生になるにつれてタイプ2、タイプ3が多くなった。明らかにタイプ1〜成熟してタイプ2、タイプ3へと大きくなっているように思えた。

【私が考える根被の働き】
新芽の根はラン菌を持っていないため、外部からラン菌を取り込もうとするが、硬い表皮のある先端部分はラン菌が入り込めない。少し上部は表皮がなくなるためラン菌の侵入が可能となる。ただし根が成熟してくると根被や外皮はだんだんと硬くなり入り込めなくなる。
表皮が無くなった直後は根被や外皮も入りやすい硬さであり、ラン菌を確保することが出来る。柔らかさだけでなくこのときに根被の細胞は何らかの栄養素を持った餌場となっているのではないだろうか。

この時は他の菌にも無防備なため色んな菌が寄ってきて、その結果、細胞が褐変している。

いったんラン菌が入り込むと(この数は凄く少ない)、根の生育と共に内部で増えていく。あたかも、寒蘭の根が自分の意志で少数精鋭のラン菌を選りすぐって確保し、それを何年もかけて大事に育てているように思える。

夏場には伸張中の根が先端部及び株もとは白いままで、途中が茶褐色に変色しているのをよく見かける。寒蘭が表皮を無くしたばかりの根被を餌にラン菌を呼び寄せようとして、他の雑菌も呼び寄せたことで根被を必要以上に荒らされた結果ではないだろうか。

初期の根被には寒蘭栽培で後々まで影響する大事な使命が与えられているのだ。

Posted by woods at 2011年08月24日(水) 22時06分

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