Woody note

土佐寒蘭の栽培を趣味にしているWoods@管理人のブログです。

9

2011


        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

検索


カテゴリーリスト

広告

2011年09月18日(日)

植え替えのポイント [寒蘭の勧め]

今回は植え替えの仕方と考え方をまとめてみました(カテゴリ「寒蘭の勧め」の流れの話になり、内容的には既出のものです)

地元でも「植え替えは何時が良いのか」「この時期植え替えして構わないのか」とよく聞かれますが、私はこれには答えに困ってしまいます。いつも「したいときにすれば良いのじゃないですか」と素っ気ない返答になってしまい、相手を怒らしています。

聞いている人は、植え替えに適した時期はいつがいいのか、こんなときに植え替えして病気になってしまわないのか心配していると思うのですが、なかなかこの時期が良いですよとか、ダメですよと言えません。

私は植え替えの良い時期、植え替えして大丈夫な時期というのは無いと思っているからです。反対に目的があって植え替えするのなら何時しても良いと思っています。ただ植え替え時の注意点・基本事項をしっかり守ってもらわないといけませんが。

私は8月下旬から9月中旬までにかなりな数を植え替えしています。
目的は「開花が見込まれた株なのに花が来なかったものが、どんな要因で花が付かなかったか原因を探ることと、来年に向けて対策をいち早くとること」です。

画像(300x199)・拡大画像(1000x665)

この株は6芽あり、新芽は5枚葉で親より大きい。画像ではわかりにくいがバックの3芽はやや黄化し痛み始めている。

画像(300x199)・拡大画像(1000x665)

根を見ると何カ所か傷んでいる所があった。

画像(300x199)・拡大画像(1000x665)

前3芽と後ろ3芽で割ったが、後ろは根の多くが傷んでいた。
前も1本の根の途中が黒変し皮層がスカスカになっていたため、思い切って剪除。

画像(300x199)・拡大画像(1000x665)

土を新しいものにして植える。

この株では自分なりに原因は【これだけ大きな新芽を付けてしまうと、根痛みがあるこの蘭にとって花芽を付ける余力がなかったのだろう。】対策は【バックを外し悪い根を切り取った。】ことで納得なのだ。

花芽が付かない原因がどうしても考えつかないものも多いが、根の状態を確認し傷んだところを取り除き、傷んだバックを割ることだけでも一日でも早くしたほうが良いと思っている。(寒蘭の病気は親株からの持ち込みが多い。親株の葉や袴などの枯れこみに菌糸が付着して越年し翌年の感染源となっている。)

画像(199x300)・拡大画像(665x1000)

ここからは植え替えの注意点になるが、まずは鉢の簡単な消毒方法

ガスコンロの上に網を敷いてその上に鉢を逆さに置く、サナは鉢の底に載せる。中火〜強火で1〜2分ほどあぶる。鉢から水蒸気が吹き出してくる。この蒸気で菌は死滅する。
先ほどまで植えていた鉢を洗わずにそのままあぶっているが、乾燥した鉢だとひび割れするかもしれない。

画像(300x199)・拡大画像(1000x665)

癒合剤は必ず使用

バルブの接合部分はハサミは使わずに手で割って、その切り口に癒合剤を塗布する。トップジンMペーストを塗る方法もあるが、こちらは物理的に傷口をふさぎ、病菌の侵入を阻止する。切り戻した根にも塗ると良い。

画像(300x199)・拡大画像(1000x665)

ハサミはバーナーで焼く

新聞紙と軍手は必需品ですか、錆びたハサミも必要。
以前、ハサミが錆びているので人に笑われたことがある。もっと良いハサミを買えと言われた(^_^;)
新聞紙と軍手の使用方法はわかりますよね。一鉢一鉢使い捨てが原則。

このあたりでフザリウムを移している人も多い。

画像(300x199)・拡大画像(1000x665)

土は作り置き

袋から出してそのままの乾いた土を使うと根痛みを起こす心配がある。
理想としては使う前1ヶ月から水を掛けて土を馴染ませておくと良い。

(土の再利用は考えない方が良いと思います。消毒の方法もありますが、蘭の生育を考えると新しい土が良いです。)

画像(300x199)・拡大画像(1000x665)

消毒は鉢毎に

通常の灌水後、薬液の入ったジョウロで灌注。薬剤は必ず防除目的にあったものを使用。

以前はバケツに薬液を作っておいて何株も一緒に漬け込んで根の消毒をしていた。
これが病気を蔓延さす温床となっていた。言うまでもなくその薬液に効かない菌やウイルスはバケツの中で他の蘭に移ってしまう。

画像(300x199)・拡大画像(1000x665)

あまり汚いので見せたくないが・・
私の作業台。この周りに一通りの物(道具)を集めている。

画像(300x199)・拡大画像(1000x665)

植え替えした鉢はとりあえずここへ
左下の台へ置いている。

植え替えは思いついたら少しでも早いほうがいいと思います。

問題は病気にならないようにすることです。ただこれもどの時期が一番病気が少ないかということになると思いますが、真冬の一時期を除いて一年中病気は発生しています。実際、私も正月休みに植え替えすることが多かったのですが、植え替え適期としては冬場は中途半端だと思います。秋や初夏の根が伸張するときの前にある程度の処理をしておきたい株も多くあり、痛みの程度も時期によって違っています。
病気を心配せずに一年中植え替えすることが自分としては理想ではないかと考えています。

病気はここで紹介した基本的な作業をしていれば、そうそう起こるものではありません。植え替えの処理が遅れて病気のバルブを残している方がよっぽど危険です。

Posted by woods at 2011年09月18日(日) 21時22分

コメント

そうですね、肥料が抜かっていましたが、植え替えと同時に施用するのはお勧めできません。
植物根は根の周り数ミリくらいの範囲でいろんなことをしているのですが、根圏といいますが、この環境が落ち着かないと上手く肥料の吸収が出来ないです。
それとポイントのなかで、新しい土は乾いたまま使わないよう書きましたが、土と土が物理的・科学的に安定しないと肥料の分解や流れが、根にとって思わぬ悪影響に働く場合があります。根痛みを起こしやすい寒蘭ではこのあたりは慎重にしたいですね。
少量の場合は、鉢に用土を入れておいて、灌水のたびに水をかけておくと良いです。この鉢と用土で蘭を植えると早めに(同時施用でも)肥料をやっても影響が少ないと思います。

woods 2011年09月19日 15時21分 [削除]

woodsさん、倶楽部の皆さんこんにちは。
新聞紙とハサミの消毒、鉢の消毒は欠かせませんね。植替えは蘭の状態を見てという事ですが、肥料(マグアンプK)は根がかっちゃくしていないので悪影響があるんじゃないかと使っていません。緩効性肥料なので問題はないのでしょうか?

sato 2011年09月19日 13時32分 [削除]

コメント投稿フォーム

名前:(この情報をCookieに保存させたい場合にチェック)
メールアドレス: (表示はされません)
URL: (名前にリンクされて利用されます)
コメント:
パスワード: (削除時に利用)

トラックバック

トラックバックURL

http://www.tosaran.com/ablog/tb.php?ID=952

ページのトップへ ページのトップへ

広告

最近の記事

最近のコメント

リンク集

RSS1.0 RSS2.0

[Login]


powered by a-blog
Copyright (C) 2010 Tosakanran's Site Woodynote All rights reserved.