2008年05月10日(土)
根傷みの考察 [最近の蘭舎]
私はおおむね24ヶ月で植え替えしていますが、これだけ植え替えしていても(植え付け時には悪いところは切って除けていますので、この黒変した箇所は前回は正常だったところです)、どうしても状態の悪い根は出てきます。ここまで酷いのはさすがに少ないですが、このタイプの根傷みは1割ほどあります。
このタイプの根傷みがどうして起こるのかいろいろと原因を考えているのですが、どうしても解りません。
今まで解決できた、水管理、採光管理、施肥管理 等のコントロールでは解決策が当てはまらないタイプです。
加湿で根がやられたのか、病気なのか ????です。
この状態を見ると、土が悪いと思ってしまいますが、私は8割方の根は良いので、この配合が悪いとは思わないことにしています。
土壌は、物理性、化学性、生物性で成り立っています。物理性は通気性、浸透性、保水性がいかにバランス良く成り立つかですが、これはどれも悪いとは考えられません。
次に、化学性ですが、酸性かアルカリ性のpHですが、これも弱酸性にコントロールできています。肥料成分については、不足する成分は施肥で充分補えていると考えています(有機質肥料の置肥や肥料不足となったときの液肥の潅注、葉面散布等)。ただし、微量要素で何か不足するものがあるのか、過剰になり根の伸長を阻害する物質があるのかは不明です(微量要素の投入や、ゼオライトの配合による過剰物質の除去等が必要となっているのかもしれません)。
最後に、生物性ですが、これは全くの未知の部門です。ただし、細菌性の立枯病やフザリウムによる腐敗病などの対策はなんとかとれています。それ以外に、病気や根痛みを起こさない生物性、この場合の生物性は病原菌を抑制するような、細菌や放線菌、糸状菌等の均衡がとれる
配合があるのかですが、これについては解らないことだらけです。
そんなこんなで、この配合の悪いところが解りません。
ただし、このまま放ってはおけません。最終的な対策としては生物性を薬剤(農薬)でコントロールするorしてみるという可能性を試して見るしかないのかなと思います。
以上、このような状態の悪い根を見たときの私の思考です。
病人が病院で検査するように、寒蘭も検査する所があればあれこれ悩まなくて良いのですが・・・・
Posted by woods at 2008年05月10日(土) 20時39分
コメント
>悪い根を整理しているうちに根が無くなってしまいました。再度深植をしていますが根が出る可能性はあるのでしょうか?
古バルブからの再生は殆ど期待できないと思います。新芽が出てそれに根を下ろすのを待つしかないと思います。根がない古バルブからも芽がでる可能性は高いです。
>上は3枚葉が付いていて根がないようには見えません。
捨てるに捨てキレません。
根も芽も出ない株は最後の手段として、葉も切除してイモだけにして5,6センチくらいの深さに埋めておくと良いです。運が良ければホルモンが伸びて幼木が出てくることがあります。
両者のやりとりでよく判りました。同じような疑問を持っていましたので、理解できました。悪い根を整理しているうちに根が無くなってしまいました。再度深植をしていますが根が出る可能性はあるのでしょうか?上は3枚葉が付いていて根がないようには見えません。捨てるに捨てキレません。
この場合の切り戻しは、表面の白いところまでです。
このタイプは表面の褐変が段々と広がっていくためです。
根傷みはいろんなタイプがあって表面が白くても中身が傷んでいる場合もあります。そんなときは中身が正常な所まで切り戻します。切り戻しすぎて根が無くなるときもあります。
おはようございます。スイマセンもう1つ聞かせてください。白い所までと言うのは?表面の白い部分まで切り戻すのか。?表面は黒っぽいが切り口は白い部分までなのか。 教えてください。
おはようございます
私の所にも悪いのは沢山ありますよ。
この場合ですが、半分に株分けしてから、先端が成長している根はそのままに、成長の止まったものは白いところまで切り戻しました。
画像は撮っていないので、次の機会に剪除前後を載せるようにします。
こんばんは。我が家の植え替えではよく見られる光景ですが、woodsさんの所でもこんなのがあるのかと思うと少しニヤッとしてしまいます。(ゴメンナサイ。。)ところでこの写真の根を剪定していくと最終的にはどれぐらいの感じになるのでしょうか。根を整理した後の写真なんてないでしょうか?あったらアップして欲しいな。
トラックバック
トラックバックURL
http://www.tosaran.com/ablog/tb.php?ID=452