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2016年05月14日(土)

この時期の根2 [寒蘭の勧め(旧)]

切断した「福の神」の根をさらに細かく見てみた。

画像(290x232)・拡大画像(1280x1024)

【未熟根の根被と皮層】根の1/4で中心柱は写っていない。

画像は@の部分で先端が伸長している比較的白い部位。
*丸い粒はサンプルに入り込んだ空気

画像(290x193)・拡大画像(1200x801)

【上の皮層の拡大画像】
皮層には何も見えない。

画像(290x232)・拡大画像(1280x1024)

【成熟がやや進んだ根被と皮層】@の部分だがAに近い方

皮層の一部に蘭菌が見える。黄色い塊。
蘭が作る貯蔵養分のデンプン粒はほとんど見られない。

根被は黒ずんでいる。すでに死滅した組織になっていると思われる。
空気が入ると白く見えるが、濁った水が入っているので黒っぽい。

画像(290x193)・拡大画像(1200x801)

【上の蘭菌の入っている皮層の拡大画像】

画像(290x232)・拡大画像(1280x1024)

【更に拡大した画像】
細胞内に蘭菌が見られるが熟成したペロトンにはなっていない。

画像(290x232)・拡大画像(1280x1024)

【同じ細胞の蘭菌部分】
解りにくいが毛糸玉のように多数の菌糸が固まっている。
下の方はより黄色く見えるがペロトン化しているようだ。

画像(290x232)・拡大画像(1280x1024)

【成熟根の皮層】Bの部分の一番根被が茶黒いところ
左の黒いところが根被、右下の丸いところは中心柱

中心柱に近い皮層細胞にはデンプン粒がびっしり詰まっている。
根被側にはやや離れて黄色くみえる蘭菌のペロトンが見られる。

*蘭菌は中心柱近くまで到達できない。蘭菌は病原菌と同じ糸状菌なので本来の根である中心柱には近づけさせない。一種の防御機能が働いている。

画像(290x232)・拡大画像(1280x1024)

【上の部位の根被拡大画像】
根被は死滅した組織であるが細胞の形は残っている。
細胞内はベラーメン(編み目)構造のため水は容易に移行する。

細胞内に粒が見えるがこれはサンプル作成時にデンプン粒が溶け出したもの?

画像(290x232)・拡大画像(1280x1024)

【外皮部分】
根被と皮層の境目に一層の外皮がある。所々にある一回り小さな細胞は水を取り込む通過細胞。

外皮から内側が本来の根であり、生きた組織である。この部分の根被はかなり茶黒いが外皮と皮層は白くてきれいだ。
これを根が腐っているという人がいるが事実無根だ。
間違っても剪除しないことだ。

画像(290x193)・拡大画像(1200x801)

【根被の拡大画像】
上の部分の根被細胞。
これくらい拡大すると黒く見えない。網目状のベラーメン構造がよく解る。茶色い塊が見えるが、これらが根圏微生物のなれの果てだ。こういうのが固まって根被を茶黒く見せている。

画像(290x232)・拡大画像(1280x1024)

【熟成根の蘭菌】
上のBの部分の蘭菌の入った皮層細胞を拡大したもの。

ペロトン化した蘭菌が菌糸で結ばれている。解りにくいが上の二つの間に菌糸が連なっている。


画像(290x232)・拡大画像(1280x1024)

【熟成根の蘭菌】
上の部位だが焦点を代えて撮影。
右下のペロトンから3本の菌糸が伸びているのが解る。


画像(290x232)・拡大画像(1280x1024)

【中間根の皮層】
Aの部分の蘭菌が見られた皮層。
@ABの部分は大まかにBは1年前の春から夏に、Aは秋から冬、@は今年伸びたものと考えられる。期間が経つにつれて根は成熟し貯蔵養分をためていく。蘭菌はそれと同時に増加していきペロトンを蓄積する。

この画像のようにAの部分は@とAの中間で、デンプン粒も少なくペロトンもこの部分でしか見られなかった。

成熟根のデンプン粒の蓄積とペロトンの増加はこの時期とても大事な現象です。
これが不十分だと花芽が出来ず期待していた株が今年未開花で終わることになるかもしれません。花芽分化は【日長や温度に直接依存せず,日照条件に支配される炭水化物の体内含量が関与している。】

私の所は両者とも順調に増加しているようです。

Posted by woods at 2016年05月14日(土) 09時22分   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

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