2012年07月05日(木)
花芽分化6 [寒蘭の勧め]
花芽分化について書いてきたが、解っていることはあまりにも少なく、わからないことが多すぎる。
大きな疑問がある。
【5〜6月頃花芽分化した芽は確実に地上に出てくるのだろうか?】
地上に出てくる前に何らかの理由で、止まっているものもあるのではないだろうか。
昨年の新芽は、春には未分化の芽をバルブの基部に沢山持っていて、バルブの充実と春先の気温の上昇に伴い、その中のいくつかが葉芽となる。5、6月頃になると残った未分化の芽が花芽に分化している。花芽に分化した芽は7月の下旬当たりから一つのバルブから一つか二つ伸びてくるが、地上に出ないで地中で止まってしまう芽も少なくないのではと思うのである。
奴芽を一芽にしているが、これは花芽分化を促進するためでなく、花芽分化した花芽を途中で止めることなく伸ばし続けるために行っているのではないだろうか。(逆に栽培管理が不適でせっかく花芽分化した芽を止めていることも多いのではないだろうか)
【遅い花芽は遅く分化しているのだろうか?】
花芽分化は7月とか8月になってもするのだろうか。本当は花芽分化は5〜6月頃にしているのに途中で止まってしまった花芽が、これも何らかの理由で遅くに伸びだしただけでははないのか。
7月下旬から8月上旬に地上に出た花芽を観察していて思うのだが、最も暑くなる8月中旬から9月上旬の1ヶ月間は伸張が止まっているように見える。9月の中下旬になってやや涼しく感じるようになると伸びてくる。
地中でも止まっていて、9月中下旬に地上に伸びてきているだけではないだろうか。
実際、花を咲かせるだけの力がなくて途中で止まっているものもあると思うが、寒蘭自らが自己防御のため花芽の伸張を止めているのではないだろうか。このまま伸張さすと暑さでブラインドになると判断し、盛夏をやり過ごしているように思えてならない。夏場に花芽は休眠しているようにしか見えないのだ。
秋遅くなってもバルブが充実すれば花芽が付くなら開花調整も可能であるが、5〜6月頃にしか花芽分化しないのであれば任意の時期に開花させられないことも当然であるのかもしれない。
Posted by woods at 2012年07月05日(木) 20時26分
トラックバック
トラックバックURL
http://www.tosaran.com/ablog/tb.php?ID=1105