2012年07月15日(日)
花芽分化8 [寒蘭の勧め]
「花芽を付けるた水を切りたいが、いつ頃が良いだろうか?」
これに対する解答は結論から言うと、5月末〜6月中旬頃ではないかと思う。あまり明確な根拠は見つからなかったが、次のように植物ホルモンが関係しているようだ。ただし、これをしたからと言って確実に花が来る訳ではない。水を切ることは植物をいじめる事で花が付いたとしても決して良い結果には成らないだろう。勧められるものではない。
【水を切る】→【乾燥】→【アブシジン酸生成】→【サイトカイニンの抑制】→【開花ホルモンのフロリゲンの発現】
若い根では栄養成長しようとサイトカイニンが沢山作られているが、植物は乾燥状態が続くと気孔を閉じて水分蒸発を防ぐ機構が働く。この時アブシジン酸が生成されて気孔を閉じる(アブシジン酸には植物を休眠させる働きもある)。同時にサイトカイニンの生成を抑制する。フロリゲンとサイトカイニンとの関係はよく解らないが、花芽分化はサイトカイニンが少なる環境で起こっている。
水を切って乾燥させると花芽が付くのはこう言う理屈ではないだろうか。
これとは別に自分なりに花芽分化について何か結論づけたかったのだが、参考となる資料やデータがなくいくつか課題として残ってしまった。(中途半端ですが、花芽分化シリーズはこれで終わりにします)
Posted by woods at 2012年07月15日(日) 21時41分
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